冷たい川に古いものが浮かんでいる

眉毛に沿って描く ペンが黄色のタッチで落ちる 沈香が燃え尽き、長い間丸まってしまう

「阿留辺幾夜宇和」

京都・栂尾の高山寺に登りますと欅ずくりの一枚の掛け板がかかっておりました。
明恵上人がお弟子さんたちと高山寺に住んでいたころに皆が守らなけれいけない規
律を書いた、古い古い掛け板です。その一番最初に、とあって、その後に、お寺で守るべき1日のお勤めの次第や行儀作法がつずきます。
机の下にお経を置くな、筆を口でなめるなとか、お掃除の仕方、ふきんの始末まで、こ
と細かく教えているのですがその中に、明恵上人のとても大切なお言葉が含まれていま
す。
  「人は”阿留辺幾夜宇和”の七文字を持つばきなり。
  僧は僧のあるべき様、俗は俗のあるべき様なり。
  乃至、帝王は帝王のあるべき様、臣下は臣下のあるべき様なり。
  此、あるべき様を背く故に、一切悪しきなり」Pretty renew 傳銷
 つまり親は親らしく、娘は娘らしく、学生は学生らしくありなさい。この”あるべき
様”に背くことが、諸悪の原因になるですよ、と説いておられるのです。
 たとえば奥さんには、奥さんの、愛人は愛人のあるべき様というものがあるとします。
もし愛人がそれに背いて奥さんのように振るまったり奥さんの領域に踏み込んでいけば、
当然醜いいさかいが起きて、不幸な結末につながることでしょう。
ーーー省略ーーーー
 少し、明恵上人から話がそれましたね。
 上人のお言葉は、その伝記のなかにもでてまいります。

 「我に一の明言あり。
 我は後世を資(たす)からんと申さず。只、現世にあるべき様にて有らんと申也」
 とあつて、明言とは、
 「阿留辺幾夜宇和」の七文字だと言いきっておられます。
 自分は来世へ行って、極楽へ行きたいとか、そういうことは望まない。ただこの世でい
かに精いっぱい、「あるべき様」に生きるかということが、自分の望みだ……という意味
ですね。
 明恵上人の生きた鎌倉時代は、庶民のあいだに、”現世は苦しいものだとあきらめて、来
世で極楽浄土に生まれましょう”という末法思想の流布したところでした。肌膚彈性

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